SKI-DOO SUMMIT X 2012モデルE-TEC
2012年モデルの新車です!
2サイクルで排気量は800cc、しかもインジェクションモデルで物凄いハイパワーなスノーモービルです!
この年式からステップとリアのトンネル部分はブラック塗装になって引き締まってカッコ良いのですが
欠点は色が剥げてしまう所です。
N山様も新車をガリっとやってしまってかなり落ち込んでる様子でした・・・・
一部分でも剥がれると徐々に広がってくるので被害が広がる前に修理をしないとどんどんひどくなってしまいます。
だから目立たなくと言っても筆塗は目立ちますし、余計汚くなってしまします。
そこでキレイに塗装して分からなくしてしまう事が一番良いと言うことで修理開始です!
剥がれた部分を600#のペーパーで段差がなくなるまで均等に磨ぎます。
ステップの裏側の方にも傷がついてしまってます。
裏側近くでも横からだと結構目立ってしまいます。
ここも全体に段差が無くなるまで磨ぎます。
磨いだら塗装の準備でマスキングを念入りに!
塗装前にシンナーで十分脱脂をして油分を取り除きます。
脱脂完了後、タッククロスで念入りにゴミを取り除きます。
塗装する色は黒なのですが、通常の黒とは違ってこの塗装は独特の半艶塗装なのが問題です。
通常の黒を塗装すると艶が出てしまってバランスが悪くなってしまいます。
そこで艶を消すフラットベースと言う塗料を混ぜて艶を消して半艶にします。
吹き付ける量が少ないと元々塗装されている所と表面の肌が変わってしまうので元の肌と同状態に
ガンのエアー圧と企業秘密の技で合わせます。
フラットベースを入れ過ぎると艶が無くなり過ぎてしまうのでカンで合わせて2~3回試し塗りをして練習して分量を決めます。
分量がきまったら焦らず徐々に塗っていきます。
色が剥げている所は高さが低くて、色が剥がれていない所が高いのでここを徐々に塗って均等にしていきます。
4~5回ぐらいで目立たなくなってきます。
目立たなくなったら一度充分に遠赤外線で焼き付けて充分に乾燥させます。
冷めたら800#のペーパーで軽く磨いで仕上げ作業に入ります。
フラットベースを入れてあるので肌合わせも兼ねてたっぷりと吹き付けます。
垂れるか垂れないかの直前までたっぷりと吹きつけます。
ここからがフラットベースの威力発揮で、乾燥すると同時に新車同様の半艶状態になっていきます。
ここまできたら元の形跡はまったく分かりません。
あとは急激に熱を加えると艶の状態が変わってしまうので工場の温度を20度ぐらいまで暖めて1時間経過し
てから遠赤を当てて乾かします。
充分に乾燥させたら完成です!
完成したのでカバーを被せて出前に行って終了です!
最初はどうなる事かと思いましたがお客様が納得して喜んで頂けたので良かったです(^-^)