とても重要で忘れがちなATF交換
エンジンオイルは小まめに交換されてる方はいらっしゃいますが、一言でオイルと言っても
パワステ、ブレーキ、デフ、トランスファー、ミッション、エンジンと色々なオイルがあります。
当然それぞれに重要な役割があるのですが、車検の時に交換しないのであればいつ交換するのでしょうか?
エンジンオイル等はガゾリンスタンド等で交換されますが、純正オイル以外を使うとかなりの確率で
故障してしまう部品がATFです。
メーカーも純正以外使うと壊れると言い切ってしまう程危険度が高いので度胸がある人は是非試して
結果を教えて下さい(笑)
実験で廃車予定のワゴンRのATFを全部抜き、某ガソリンスタンドの銘柄のATFを入れて試しに全開で走った結果、案の定ATが壊れた経験上うちは
絶対ATFは純正のメーカー指定以外一切使用しません(笑)
ATFだけを交換すると言うより、ATF内部のATFフィルターを交換する為に分解し、こぼれた分補充
すると言った方が正しいかもしれません。
左が今まで10万キロ以上頑張ったフィルターで左が新品です。
あまり経験の無い方やガソリンスタンド等で、走行距離が◯◯万キロ以上走った車はATFを交換すると壊れると言われますが、このフィルターを交換する事で
故障した事は当店では今のところ13年以上一台もありません。
このフィルターが新しいオイルの洗浄効果で今までの内部の汚れがフィルターに詰まってしまい正しい
オイル供給が出来ずに油圧不足で焼きつき等の原因に繋がります。
ミッションの底のオイルパンの中のATFを抜きましたが真っ黒です。
使うオイルは当然トヨタ純正!!
外したATオイルパンもキレイに拭いてから取り付けます。
今回この作業だけでもATがスムーズと言う事は、ミッション自体に無理な力が掛からず抵抗が少なくなるのでその結果、
無駄なエネルギーの消費を抑え、エンジンに負担が掛からず、その結果燃費向上に繋がるのでとても重要な作業なのです。
当店では、2万~3万キロでのATF、ATフィルターの交換を推奨しております
なぜ、2万~3万キロでの交換が必要なのか?
ATFを交換しない方が良いという意見をよく聞きます。
ATFもオイルの一種ですから、高熱に晒されることにより酸化したり、経路内
で発生したスラッジ等を、取り込み、汚れていきます。
にもかかわらず、交換しない方が良いというのはどういうことでしょうか?
根拠が分からず、スタンドの方に質問を追及すると全員答えられなくなり、性質自体を理解していない人
がほとんどです。
スタンドや交換否定する人の主張は長期間ATFを交換しなかった場合は、安易に交換するのは考え物ということなのです。
それはフルード(オイル)には、清浄分散機能といって、取り込んだ汚れを自分自身
の中に取り込んでおくという機能があります。
発生した汚れを自分の中に閉じ込めて、沈殿させたり、フルード経路の壁面に
付着させたりしない。という性能です。
しかし、フルードの清浄分散機能にも限界があります。
長年にわたりATFを交換しなかった場合、取り込んだ汚れ量が清浄分散機能を
超え、飽和状態となり、汚れやスラッジはフルード経路に付着したり、沈殿し
たりすることになります。
フルード経路内の壁面などに、汚れが付着したとしても、それがすぐにATの機
能に影響を与えるというわけではありません。
しかし、使用し続ける分にはさほど影響がないとしても、フルード交換をする
ことによって状況が一変する場合があります。
「一度フルードを抜いて、再びフルードを満たす」という行為が、沈殿してい
た汚れやスラッジを移動させ、バルブ等の経路の狭くなったところに留まらせ
てしまうことがあるのです。
運悪く、ATの作動に影響を及ぼすところにスラッジが詰まってしまうと、ATの
作動不良となって表面化することがあります。
なので、長期間ATFを交換しなかった場合は、容易には交換できないという結論主張だそうです。
交換の際は、ATに関する技術、知識、経験のある、設備の整った工場で行う必要があります。
(ATによっては交換が容易ではなく、専用の設備が必要です。)
そして、交換を行って良いか、行わない方が良いか の判定(コンタミチェック)を行ってから実施することがベ
ストなのですが、その工具を含めた技術は殆ど広がっておらず、日本全国でも数十件くらいしか出来る工場
は無いかと思います。
何故それだけ少ないのか・・・・・・
原因は整備士の技術への探究心が減少しているからだと考えられます。
あとは利益の為に交換を進めて壊れたら知らんぷりをする等・・・・
ATフィルターだけが詰まるのではなく、AT車のラジエタ-下部にATクーラーが装備されており、冷間時はラ
ジエターの温度で柔らかくし、熱くなった時はラジエターの性能で冷やすと言った仕組みになっております。
この内部はスチールたわしみたいなフィルターが入っており、この内部に溜ったATスラッジがATFを交換する
事でミッション内部へ送られてきます。
なのでATFフィルターを新しい物へ交換しておかないと目詰まりの原因となってしまいます。
たかがオイル交換。
されどオイル交換です。
僕が乗る車は最初にATF交換、ATFフィルター交換、フラッシング、再度フィルター交換作業を行って
おります。
知っている方は分かると思いますが、僕が乗る車はほとんどアクセルは全開に近い状態の方が多いです(笑)
そんな僕の車が壊れたと聞いた方はまず居ないと思います。
なぜなら最初に全て整備しているから中古車でも長持ちし、安心して20万キロ越えても現役です(^^)v
お金を掛ければ良いと言うわけでは御座いませんが消耗品の固まりでメーカーは5年10万キロまで走れば
良いと言う考えなのでそれ以上の走行距離で乗られる方は正しい認識が必要だと思います。
車検でお金を掛けない=整備をせずただ車検証の紙きれの更新をしただけにすぎません。
運行管理はハンドルを握る方の自己責任です。
一度車検証の裏面を良く読んでみて下さいm(__)m